• コラム

応急処置について

応急処置

怪我はしないに越したことはありませんが、日常生活やスポーツの場面では思わぬ怪我が発生してしまうことがあります。その際に大切になるのが「応急処置」です。

応急処置の目的は、治療のように「回復を早めること」ではなく、「悪化を防ぐこと」です。この違いを理解しているかどうかで、その後の経過に大きな差が生じます。

応急処置の基本「RICE処置」

応急処置の基本は RICE(ライス)処置 と呼ばれる方法です。
これは次の4つの頭文字を取ったものです。
• R:Rest(安静)
• I:Icing(冷却)
• C:Compression(圧迫)
• E:Elevation(挙上)

この4つを行うことで怪我の悪化を防ぐことができます。

RICE処置の内容

Rest(安静)

怪我の多くは毛細血管の損傷による内出血を伴います。安静にすることで出血の拡大を防ぐことが目的です。
骨折や頸椎の損傷では、動かすことで骨や神経に二次的なダメージを与える恐れもあります。
「どのような怪我か分からないときは動かさない」が鉄則です。

Compression(圧迫)

損傷部位を圧迫すると止血が促され、内出血を最小限に抑えることができます。

Elevation(挙上)

患部を心臓より高い位置に保つことで血液の流入を抑え、腫れや内出血を防ぎます。手や足を少し持ち上げるといった方法でも十分効果的です。

Icing(冷却)

実はこの冷却こそが応急処置の要です。怪我によって血液や細胞液が周囲に漏れ出し、腫れが起こると、さらに血流が阻害され健全な細胞まで損傷してしまいます。
冷却には以下の効果があります。
• 毛細血管からの出血を抑える
• 健全な細胞の活動を抑制し、低酸素状態に耐えやすくする

つまり、冷やす対象は「損傷した細胞」ではなく「周囲の健全な細胞」を守るためなのです。

冷却の方法と注意点
• 氷を使う(保冷剤は温度が低すぎる場合があります)
• 15〜20分冷却 → 40〜50分休憩を繰り返す
• 24〜72時間(1〜3日間)続ける
• 就寝中は不要(安静時は細胞の活動が低下しているため)

⚠️ 入浴・飲酒・マッサージ・ストレッチは細胞を活性化させ、損傷を悪化させる可能性があります。血行促進作用のある湿布も怪我直後には適しません。

応急処置と治療の違い
• 応急処置:冷やして悪化を防ぐ(発生から3日間)
• 治療:温めて回復を促す(3日目以降)

この流れを理解し、正しく応急処置を行うことで回復をスムーズに進めることができます。

まとめ

怪我は予防が第一ですが、万が一のときに「RICE処置」を知っているだけで、その後の回復に大きな違いが出ます。スポーツや日常生活で役立つ知識として、ぜひ覚えておきましょう。

この記事の監修者

岩淵誠哉

岩淵 誠哉

Roots Of Fight代表トレーナー

NESTA-Personal Fitness Trainer

NESTA-Back Pain Relef Specialist

NESTA-Sports Performance Specialist

ダイエット検定1級

筋膜リリース セラピスト

アナトミーストレッチ トレーナー

500名以上のキックボクシング未経験者の指導をし、楽しく安全に結果を出す指導に自信を持っています。
東京の八丁堀にあるルーツオブファイトジムでキックボクシングの楽しさを伝えているので、是非一緒にキックボクシングを楽しみましょう!